レ・ミゼラブル2021松本公演前楽の感想

2021年12月31日

2021年レ・ミゼラブルの松本公演を観劇してきました。

初めての地方公演で、貴重なステージを観ることができ、胸がいっぱいです。約1ヶ月経ってしまったのですが…感想を書きます。

新型コロナウイルスのクラスターが発生し、博多公演の途中で突然止まってしまったカンパニー。続く大阪公演は全公演中止。

松本公演も、直前まで開催できるか分からない状況だったようですが、9公演すべてが上演され、大千秋楽の幕が下りました。

10月4日が大千秋楽でしたが、10月3日の前楽を観劇できました。

キャストはこちら。アンサンブルキャストは固定ですが、エポニーヌ役唯月ふうかさんを除くプリンシパルキャストと、子役が千秋楽を迎える回です。

松本市民芸術館、4階席まであるうちの4階席で観ました!この高さからの景色が新鮮。

ワン・デイ・モアの隊列が後ろまで…ラスト舞台の一番奥で赤旗を振る、ブリジョン役の長尾哲平さんの足元までよく見えました。

左右にもバルコニー席があるホール。オケピが広く、1階の最前列は7列目とのこと。舞台の花道はかなり狭いようでした。

そして、とても音響が良くて。オーケストラの音もクリアに聴こえ、こんな音が鳴っていたのだなと思うことがありました。

「対決」の2人の歌声、それぞれの歌詞がこんなにクリアに聴き取れたのは初めてかも…というのは、音響だけが原因ではないのかと。帝劇公演でも、この日と同じ佐藤隆紀バルジャン&川口竜也ジャベールの(2019年は共演がなかった)組み合わせで感じたことでした。

照明が明るいと感じた人がいるようです。私は、この距離のわりにはオペラグラスを覗かなくても誰が誰だかわかり、見えやすくて視力が良くなったのか!?と思いましたが、多分明るさが原因。

1ヶ月以上の中止期間を経て、帰ってきてくれた2021年レミゼ。本編が素晴らしいのはもちろん(噛み締めた)、忘れられないカーテンコールを体験しました。

何といっても、ジャン・バルジャン役佐藤隆紀さんのご挨拶が深く心に刺さりました。役を演じている時と同様に、全身全霊、魂のこもった言葉を伝えてくれました。

こんなに素晴らしい舞台を届けてくれる役者の皆さんが、コロナ禍の困難の中、どんな思いで舞台に立っているか想像する。

観客にとっても、生きるために舞台芸術を必要としている人はたくさんいる。特にレミゼは、「このミュージカルは、あなたの人生を変える」というコピーが以前あったように、観る人に大きな影響を与えうる、力を持つ作品でしょう。

マリウス役竹内將人さんは、先日亡くなられたというご祖父様が、特攻隊で多くの仲間を失った話をされて。ご祖父様がそうだったように、愛を大切に生きていきたいと。そんな思いも抱えて舞台に立たれていたことを知り涙。

川口竜也さんは、ジャベール役への思いと「これを糧にこれからの役者人生も…」というお話しをされたので、ああついに今年で最後なのかとそこでまた泣け、続く佐藤隆紀さんのご挨拶が凄すぎて。という流れで本編よりもカテコで号泣、劇場でこんなに泣いたのは初めてですね(涙より鼻水が出るので大変)。

周りで涙を浮かべる共演者の姿(4階なので解像度低いですが)にも心を揺さぶられます。

残念ながら映像は公開されませんでしたが、挨拶の内容は、ムラタさんの公式ブログで詳細に綴られています。

帝劇公演では、カテコがいつもより短くて寂しく感じていましたが、松本公演、たっぷり時間をとって何度もキャストの皆さんが出てきてくれて。皆さんの笑顔を見られて、たくさんの拍手を送れて心が満たされました。

カテコ大好きだと再認識。12時開演で、劇場を出たのは15時半頃だったと思います。

規制退場の順番を待っている時間に、舞台の幕の向こうから、手締めの音と歓声が聞こえました。それに対しても拍手が起こり、手締めに参加している観客も少なくなかったかと。

松本前楽、観客側の熱量もすごかったと思います。4階席でもそれをよく感じました。皆レミゼが好きで、上演を心待ちにしていたのだなと。

こんなに素晴らしい地方公演を知ってしまうと、時期からも行かずにいられない気がしています。チケット取れるのだろうか、2023年(仮)レミゼ…。

帝劇で観劇した際の感想は、以下の記事に書いています。

レ・ミゼラブル2021帝劇公演の感想①

レ・ミゼラブル2021帝劇公演の感想②プリンシパルキャスト編

レ・ミゼラブル2021帝劇公演の感想③アンサンブルキャスト編