ジャージー・ボーイズ2022感想

2022年12月14日

東京公演と横須賀での大千秋楽公演を観劇した「ジャージー・ボーイズ」の感想を書きます。

音が楽しい～と思う作品、音楽だけでなく濃いドラマも味わえる。

カーテンコールでバンドの皆さんの演奏を映像で楽しめるのも好きでした。

10月の日生劇場公演でまずBLACKチームを観て、GREENチームが想像できないなと思いましたが、GREENめちゃくちゃ素敵でした。

バラバラの経歴を持つ4人がゼロから作り上げたチーム感、まっすぐで千秋楽のカテコで4人で泣いちゃうようなところがとてもファンが応援したくなるチームという感じで。個々が魅力的で、芝居の熱量も凄くて。

行けたならGREENの大千秋楽にも行ってました。同じ4人で再演してもらえたら超喜びます。

GREENのフランキー役花村想太さん、やわらかな歌声が心にしみてずっと聴いていたいと思いました。歌っているときの表情も好きでした。熱くて、花村さん自身が人の心を動かす人であることをとても感じるフランキーでした。

失礼ながらお名前しか存じ上げずに観た、GREENのボブ役有澤樟太郎さん、歌も上手く、こんな素敵な俳優さんがいたのか…！と衝撃でした。夏で鮮やかな変化を見せた後、秋から冬の歳の重ね方もリアルで人生が見えました。

夏の高揚感が全体的に大好きですが。December’63で有澤さんのボブが階段を降りてきたところで、尾上右近さんのトミーと笑い合った瞬間が刺さり忘れられません。

BLACKの東啓介さんのボブも素晴らしかったです。特にCry for Me、ダイナミックで喜びいっぱいのシーンになっていたなあ。

感情が顔に出すぎる藤岡正明さんのトミーは、表情から目を離せずオペラグラスでずっと追っていました。

ニック役の大山真志さん、spiさん共通で好きだったのが、フランキーがトミーに「そのときは別のリードボーカルを…」と言ったときの表情。

山路和弘さん、ジップはもちろんなのですが神父さんの雰囲気が素晴らしいと感じました。

花村想太さんと、歌声好きだーと思ったボブ・クルー役加藤潤一さんをRENTでも観れるのを楽しみにしています。

Walk Like a Manの振付が好き、ここは尾上右近さんが特に好きでした。

音楽に感動してる人の表情を見てこちらも心が躍る、そんな瞬間が詰めこまれた作品ですが、特に印象に残っているのは。

ニックの伴奏でフランキーが歌う声が聞こえて塀の中で超笑顔のトミー。My Mother’s Eyesを聞くジップ。スリーラバーズの演奏を口あけて誰よりもキラッキラした目で見上げてる、そのあとのCry for Meでもシーンに欠かせないピースになっているジョーイ。最高の景色を見てるだろう、Can’t Take My Eyes Off of Youのゴーディオとクルー。

中川晃教さんと東啓介さんのジャケットのサイズの違い、握手する手の大きさの違いに驚かされます。

俳優さんが身長や体型が原因で選ばれないとか、コンプレックスに感じているとか聞くと、その身体でなければその声は出ないし魅力的な特別な個性なのに…と思うことがありますが。

JBはそれを証明してくれる作品なのも好きなところです、キャスト全員のそれぞれまったく違った魅力を存分に味わえる作品。

大千秋楽カーテンコールの挨拶でも、役でない普段の話し声を、皆さんそれぞれ素敵な声を持ってる〜と思いながら聴いていました。

熟成された感のBLACKチームによる大千秋楽は、約1時間あったカーテンコールも含め、泣き笑いした最高の公演でした。多くの人の強い思いのある、愛される作品であることを実感しました。

よこすか芸術劇場は、ハーモニー、楽器の音、セリフがクリアに聴こえる音響が大変よかったです。JBに向いてる。それからハウス内が見えやすくて、日生劇場でここもっと見たい～と思っていた、ハウスでノリながら歌うキャストたちが見られてよかったです（しかしもうちょっと奥まで見たい）。上手袖の2階にいるバンドさんも少し見えて新鮮でした。

横須賀公演への出演がかなわなかった若松渓太さん、今どんな思いでいるかと上演中もたびたび思ってしまいました。

お客さんに愛され、元気をもらえた若松さんのジョーイを再演でも観られますように。

そして急遽出演されたスウィングの宮島朋宏さん。ジョーイとして始めに登場するシーンで泣きましたが、感動より爆笑が勝った涙でした、最高です。東京でもツアーもずっと現地で待機していた宮島さんが最後にステージであんなに輝いている姿と、涙ながらのカテコのご挨拶に本当に胸を打たれました。

大盛り上がりの大千秋楽を観て今年が終ったような気分になりました。

「ジャージー・ボーイズ」公式サイト

「ジャージー・ボーイズ」公式ブログ